支援者も一人で抱え込まないために

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第1回ひきこもり支援ハンドブック勉強会を開催しました

6月30日、春日市社会福祉協議会にて、第1回「ひきこもり支援ハンドブック勉強会」を開催しました。

当日は行政職員、社会福祉協議会職員、福岡県ひきこもり地域支援センター職員、民生委員、支援活動を行うボランティアなど、17名の支援関係者にご参加いただきました。

この勉強会は、群馬県の『ひきこもり支援ハンドブック』を共通言語としながら、支援者同士が対話を通して学び合い、地域の支援力を高めていくことを目的に開催しています。

ハンドブックを「読む」ではなく「現場とつなげる」

今回は、ハンドブック第3章を題材に勉強会を行いました。

読み合わせだけで終わるのではなく、私自身のひきこもり経験や支援現場での実体験を交えながら、「なぜこの考え方が大切なのか」を参加者と一緒に考えました。

また、一方向の講義ではなく、それぞれの現場で実践している工夫や困難事例を共有し合う対話形式で進行しました。

福岡県ひきこもり地域支援センター職員をはじめ、参加者それぞれの立場から現場の変化や実践についてお話しいただきました。

その中で特に印象に残ったのは、

ハンドブックができたことで、支援者個人の経験や価値観だけで支援するのではなく、共通の支援観を持って支援を考えられるようになった

というお話でした。

支援者一人ひとりの経験は異なります。

だからこそ、共通の支援観を持ちながら支援を考えていくことの大切さを改めて感じました。

困難事例をみんなで考える

後半のグループワークでは、私自身が実際に経験した困難事例を紹介しました。

本人は支援を望んでいない一方、ご家族は強い不安を抱えている。

そのようなケースを題材に、

  • 支援者はどこまで関わるべきか
  • 本人の意思を尊重しながら何ができるか
  • 地域とのつながりをどう維持するか

について意見交換を行いました。

今回大切にしたのは、

「誰が悪いか」ではなく、「地域として何ができるか」を考えることです。

支援には正解がありません。

だからこそ、多様な立場の支援者が経験や知恵を持ち寄り、一緒に考え続ける時間となりました。

華麗(カレー)な交流タイム

後半は恒例の華麗(カレー)な交流タイムです。

今回は、疲労回復をテーマに、豚肉と大豆製品を使った薬膳スパイスカレーを用意しました。

本来はハンドブックの事例検討を予定していましたが、各テーブルでは自然と現場での悩みや支援事例についての対話が始まりました。

その雰囲気を大切にしたいと考え、予定どおりに進めるのではなく、参加者同士の対話を優先しました。

食事を共にすることで距離が縮まり、普段は話しにくい悩みや葛藤も率直に語り合える時間となりました。

私たちは、「学ぶこと」と同じくらい、楽しみながらつながることを大切にしています。

主催者として感じたこと

今回、参加者の皆さんと一緒にハンドブックを読み返し、私自身も改めて多くの学びがありました。

現在、Nienteでは居場所や家族会を継続して開催しており、特に男子会・女子会では、参加者の主体性や自立心が育まれ、継続率も高く、活動として良い形で積み重ねられています。

しかし、今回ハンドブック第3章を読みながら、

支援がうまくいっているときほど、自分自身の支援を振り返ることが大切である

という言葉が強く心に残りました。

活動が順調だからこそ、

「私たちのやり方が正しい。」

「合わない人は本人に問題がある。」

「自分たちとは違う支援は間違っている。」

そのような思い込みに陥る危険性は、どの支援者にもあるのではないかと思います。

参加者の皆さんと一緒に振り返ることで、自分自身の支援のあり方を見直す貴重な機会となりました。

支援には正解がありません。

だからこそ、一人で考え込まず、ハンドブックという共通の支援観と、地域で活動する仲間との対話を通して、自分自身の支援を問い直し続けることが大切だと改めて実感しました。

支援者にも安心して話せる居場所を

今回の勉強会は、春日市社会福祉協議会のご協力のもと開催しました。

また、同社協からのご案内により、新たに民生委員の方にもご参加いただき、「次回も参加したい」とのお声をいただけたことを大変嬉しく思います。

Nienteでは、この勉強会を支援者限定で開催しています。

これは当事者やご家族を排除するためではありません。

当事者には当事者の居場所があり、家族には家族会があります。

同じように、支援者にも安心して悩みや葛藤、本音を共有できる居場所が必要だと考えています。

支援者同士だからこそ話せることがあります。

そのような場があることで支援者自身が孤立せず、ケアする人がケアされることが、結果として地域の家族や当事者へのより良い支援につながると私は考えています。

今後も『ひきこもり支援ハンドブック』を共通言語としながら、支援者同士が学び合い、支え合える場を継続していきます。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。