アンケートから見えるひきこもりへの関心度

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「ひきこもり」に対する世間の関心度はどれほどなのでしょうか。

この疑問を解明するため、Nienteはアンケート調査を実施しました。その目的は、広く世間のひきこもりに関する意識や認識を探るとともに、これからの私たちの活動方針をより的確に検討するための情報収集です。

本記事では、アンケートの実施背景と結果、そしてそれをもとにどのような考察ができるのかをお伝えします。ひきこもり問題への理解を深め、社会全体でのサポートの在り方を模索するための一助として、本調査の結果をお読みいただければと思います。

アンケート概要

  • テーマひきこもりの人々に対して持っている印象
  • 回答選択肢:4つ
    • サポートが必要と感じる
    • よく理解していない
    • ネガティブな印象を持つ
    • 通常の人々と変わらない
  • 実施プラットフォーム:Twitter(インスタグラムやホームページなどでも協力呼びかけ)
  • 対象者ひきこもりとは関係なく暮らしている人々、ひきこもりに関心のある人々
  • 実施期間:1週間
  • 閲覧者:175名
  • 投票者:6名
  • 協力を呼びかけた総人数:1400人

アンケート結果

  • サポートが必要と感じる:83%
  • 通常の人々と変わらない:17%
  • よく理解していない:0%
  • ネガティブな印象を持つ:0%

アンケート結果から、多くの回答者がひきこもりの人々にサポートが必要と感じています。しかし、ひきこもりの人々と通常の人々に差を感じないという意見も少数あります。ネガティブな意見や理解の欠如についての回答は見られませんでした。

しかし、回答者の数が少ないため、これが全体の意見を反映しているとは限りません。その前提があることを念頭に置きながら、アンケート結果を考察していきます。

アンケート結果の考察

ひきこもりに関するアンケートで、1400人に呼びかけた結果、回答者が6名であったという結果が示されました。回答してくれた方々は、ひきこもり当事者やその家族、支援者でした。

この低い回答率から、多くの人々がひきこもり問題に関心を持っていない、あるいはアンケートへのアクセスや回答の機会に乏しいことが考えられます。実際に、多くのメディアや教育機関ではひきこもりに関する情報が限られており、社会全体の理解はまだ浅いのかもしれません。

回答の内容を見ると、83%が「サポートが必要」と感じており、この声はひきこもり関係者の切実な要望が現れているように感じます。また、17%が「ひきこもりの人々は通常の人々と変わらない」と感じています。

驚くべきことに、Twitterというプラットフォームでのアンケートにもかかわらず、「ネガティブな回答は0%でした。Twitterはネガティブな意見が書き込まれやすい傾向がある中、この結果は非常に興味深いと言えるでしょう。当初は辛辣なコメントも予想していましたが、辛辣なコメントは一切ありませんでした。

以上の結果から、ひきこもりの課題は偏見や差別より、社会の関心の低さにあるように感じました。今後はひきこもりの認識や理解を深め、さまざまな層からの意見や経験を取り入れることが、問題解決への第一歩であることが伺えます。

アンケート結果から得られた今後の展望

以下の活動展望は、アンケート結果の考察を基に、ひきこもり問題の理解と支援の拡充を目指すものです。

  1. 啓発活動の強化
    理由: アンケートの回答者が少なかったことから、ひきこもり問題への一般的な関心や理解度が低いことが伺えます。この認識を変え、多くの人々に問題を理解してもらうために、啓発活動は必須に感じました。
  2. 様なメディアでの情報発信
    理由: Twitter以外のSNSやホームページ、地域のイベントなど、さまざまな手段を通じて情報を発信することで、より幅広い層の人々にアプローチすることを目指します。
  3. きこもり体験者や家族の声の取り入れ
    理由: アンケートで「サポートが必要」と答えた人が多かったことから、体験者や家族のニーズに応える具体的な支援方法を考案するためには、彼らの声を直接聞くことが不可欠です。引き続き、福岡の家族会に参加し積極的に家族の声を取り入れていきます。
  4. オンラインでのカウンセリングや相談窓口の設置
    理由: コロナ禍でのリモートワークの普及や、オンラインでのコミュニケーションが増加している現在、オンラインでの支援サービスも求められています。また、直接相談所に行くのが難しい人々にもアクセスしやすい方法として有効です。オンライン当事者会の実現に向けた準備を進めていきます。
  5. 力団体や専門家との連携強化
    理由: ひきこもり問題は多岐にわたる要因が絡み合っているため、多様な専門家や団体との協力を深め、総合的な支援を実現することが重要です。
  6. 地域社会との連携
    理由: アンケート結果にネガティブな意見が少なかったことは、ひきこもりに関する理解や共感が、徐々に高まっている可能性を示唆しています。広域活動ではなく、生活圏に近い地域との協力を強化し、地域と共同下サポート体制を構築することを目指します。

まとめ

アンケートからは、ひきこもり問題に直接関わりのある人々(経験者、家族、支援者など)は問題解決に前向きな姿勢を持っている一方で、関係のない人々はこの問題自体に関心が低いことが明らかになりました。

今回のアンケート結果は、ひきこもり問題に対する認識と対策の進め方を考える上で重要な指針となりました。ひきこもり問題への理解を深め、より具体的な支援を実現するために、これらの結果を活用してまいります。