「Niente 本の会」活動報告

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読書で広がる世界

読書は新しい考え方や世界を広げてくれます。ひきこもりの方々にとって、本は信頼できるツールとしての可能性を秘めています。

私はひきこもり期間中は本の力に救われました。なぜなら、本は決して感情的なプレッシャーをかけてきません。だからこそ、人のアドバイスよりも、本からのメッセージは集中して受け入れることができます。自分にあったアドバイスを読者自身が選択しながら、他者の思考に触れることができるからです。そして、新しい気づきを得ながら生活を改善させていくことができました。

「本の会」は、課題図書を通じて他者とつながる場を提供し、お互いの思考を広げたり自己発見を促すことを目的としています。参加者が自分たちのペースで世界とのつながり取り戻せる安全で温かい場所です。

「本の会」が開く新たな扉

「本の会」は、個々の経験の共有と多様な視点の尊重を通じて、ひきこもりの方々に安心できる気づきの場を提供しています。

開催のきっかけは代表者と、とある参加者の「読書」という共通の趣味でした。私は彼にとってアクティブな居場所を作りたいと考えました。本好き同士での深いつながりを通して、社会参加のきっかけにしてほしいと願っています。

今回の課題図書のテーマは「教育」についてでした。教育に関する議論を通して、個人の内面と社会への理解が深まり、参加者とコミュニティの成長につながっています。

対話を通じて見える新しい気づき

活動において大切にしていることは「相手を尊重した開放的な対話」です。特に相手の考えを否定しないように注意しています。

今回の課題図書は「生き方革命 未知なる新時代の攻略法」という本で、堀江貴文さんと橋下徹さんの著書でした。本の会では「教育」の章を読み、学校教育の現状と理想について考察しました。

不登校経験者は現行の教育システムの落とし穴を話し、どのような学習環境が私たちに適しているかを探りました。このような対話のセッションは、自己受容を促し、過去を前向きに再解釈する助けとなります。

また、この対話を通して傾聴や共感の力を育むことも期待しています。傾聴や共感の力が育まれることで、参加者の社会参加の一助になれば嬉しく思います。

余談ですが、この課題図書の選書は参加者の方に依頼しています。彼は本に対し造詣が深く「本の会」の企画を発案してくれました。参加者のアイデアから新しく居場所活動が始まったこともNienteにとって大きな収穫でした。

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一冊の本が繋ぐ多様な人々

「本の会」は、読書を通じて自己発見と社会とのつながりを深める場として始めました。

ひきこもりや不登校経験者のみならず、社会から孤立した多くの人々にとって、これらの交流は新しい世界への窓を開くと信じています。

書籍を通じた共感と理解の促進により、参加者は多様な経験と価値観を共有し、新しいコミュニティを築いてくれることを願います。「本の会」は毎月定期開催していく予定です。